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プラスチックかと思ったら人間でした

昭和九十年

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アルバムのタイトルでもある「昭和九十年」というコンセプトで創られたという今回のアルバム。

朽ちた国会議事堂にガスマスクという衝撃的なビジュアルに負けないくらい、濃ゆい楽曲揃いです。

ラブレター燃ゆが大好きすぎて発売前からMVを見まくっていたのですが、メンバーの軍服がインダストリアル軍歌にハマるくちびるデモクラシー等、曲の世界観が広がる各MVもステキ。

ライブで初めてゾンビパウダーを聴いた時にディスコファンクっぽさが凄くハマっていて好印象だったのですが、詩人狩りは更にその上をゆくアース・ウィンド&ファイアーっぷりでしたね(笑)
今までの楽曲でも雰囲気がそれっぽい曲はありましたが、ここまでブラックミュージックを全面に押し出すアレンジは無かったので新鮮でした。

そんで箱男に訊け。
こういうデジタル色の強いゴリゴリのロックチューンやっぱり好きなんだよなぁ。
パブロフの犬じゃないけど条件反射でアタマを振りたくなってしまうような疾走感が良いです。(アーバンギャルドのライブでもヘドバンしてる子たま~に見ますけどね)


そしてキャッチーでポップなメロディーに乗ったリアルな表現もアーバンギャルドらしい。

血文字系でピー音が入っていたり生教育での「スクールカースト」という歌詞がブックレットにそのまま載せられない、といった過去もありましたが、KADOKAWAさんはレコ倫に加盟してない関係でメジャーデビュー以降、歌詞を1番自由に書かせてもらえたとの事で少女KAITAIに続いてコレって大丈夫かな?と思うような言葉もそのままストレートに使われている印象を受けました。

「90年代後半はインターネットやケータイの急速な普及があり、援助交際エヴァンゲリオンの流行などによってフィジカルとメンタルの乖離、リアルとアンリアルの乖離がいろんな所で叫ばれていた。僕らの世代というのはネットが無かった時代とネットが普及して以降の時代の狭間で、どっちの時代も知ってはいるけどどっちの世代にもなりきれない、リアルとリアルじゃないものの間でもがき苦しんでる世代なのかなと思う」って天馬さんがインタビューで語っていましたが、デフォルトでもある今の時代の少女目線で書かれた物とはちょっと違い、少女は少女でも今回は天馬さん目線で書かれている物が多かった印象。

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平成死亡遊戯は99年に18歳の若さでこの世を去ったネットアイドル南条あやさんをモチーフに書かれたものだそうですが、液晶の中の世界と現実の世界を交互に見ながら、ノストラダムスの予言に少しの期待を抱きながら、世紀末を10代後半で過ごした世代が、同じ目線の高さで見て来たあの時代のニオイを感じる事が出来る、懐かしくも苦いような、何とも言えない感覚を覚えました。

私もどちらかと言えば大人になりたくない気持ちが強く、「10代」というブランドを失うのが怖くて年を取るのも嫌だった事を思い出したりなんかして。(年を取る事に関しては今でも嫌ですけどねw)

箱男に訊けで「少年Aも今じゃ中年Aさ」なんて歌詞もありましたが、当時10代だった世代も今じゃ立派な三十路ですね(笑)
キレる17歳なんて呼ばれた82年生まれですが、犯罪者と呼ばれる彼らも時代が違っていたら、テレビという箱の中ではなくニコ生主にでもなって承認欲求を満たしていたのでは?という視点で書かれていた点も面白かったです。

交錯する過去と未来、虚構と現実、生と死、そして昭和か平成か戦前か戦後か。
昭和九十年はパラレルワールドという事ですが、現代、そして記憶と意識の中にある昭和が描かれているとてもリアルなもので、今まで以上に強いメッセージを感じるアルバムでした。


よこたんは今回、歌詞が聞き取れる事を意識したとの事ですが、今まで以上にパンチの聴いた歌声が曲の雰囲気にもピッタリだと思いました。
手術前のロリータボイスも好きだしインディーズ時代の少女三部作にはドンピシャだと思うのですが、今のよこたんの声好きなんですよね。
声質も変化して、どんどん歌が上手くなるっていう部分はmoveのユリちゃんを思い出すなぁ。


来春にはツアーと新譜発売もあるという事でコチラも楽しみです。
また長野県にも来てくれるのが嬉しいな!


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